ルーマニア (1970)
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あらすじ
映画の冒頭、仲間の軍楽隊員から、目に布を巻かれたミハイが、何も見えないまま、布でできたミハイより少し背の高い人形の間をさまよっている。すると、軍曹が、「訓練開始! 装填! 前方、敵標的! 射撃始め!」という声が聞こえる(1枚目の写真)。そして 「突撃! 前進!」という命令と同時に、次々と、標的代わりの人形が撃たれて倒れていく(2・3枚目の写真は同じ場所の時間差)。結果的に、ミハイは非常に危険な場所にいたことになり、それに気付いた軍曹が、「そこから出て行け!」と命じ、ミハイは目隠しを外す。「貴様、ここで何しとる! 遊び場だと思っとるのか?」(4枚目の写真、後ろには、ワルの楽団員たち)。ミハイは走って逃げだす。「どこに行く? こら! 止まれ!」。軍楽隊員2名がミハイの前方で逃げる邪魔をするが、軍曹の怒りはミハイに向けられたまま。「貴様、ここで、何やっとる? 止まらんか! どうせ戻るんだ、覚悟しておけ!」。

田舎から出てきた中年の髭男(入隊前)が、街にかかるトラス橋の上で何かを食べていたミハイに、「やあ、若き兵士殿!」と声をかける(1枚目の写真)。驚いたミハイが振り向くと(2枚目の写真)、髭男は敬礼して、「駐屯地はどこです?」と尋ねる。ミハイの目は、一瞬、髭男が連れてきたマガモと、履いていたダブダブの巨大な靴に向くが(3枚目の写真、矢印は靴と足の間の隙間)、すぐに、「僕が案内するよ。こっちだ」と言って歩き出す。すると、兵士達が行進してきたので、髭男は、荷物を路上に置き、抱いていたマガモを放して敬礼したので(4枚目の写真、矢印はマガモ)、髭男は、行進の中で暴れるマガモを捕らえるのに必死になる。

軍曹は、軍楽隊員に、自らの楽器を磨かせている。「さあ、さあ、磨くんだ! さぼるな! ボケっとするな! ほら手を動かせ! 磨け! 早く! やる気を出せ! もっと磨くんだ!」(1枚目の写真、一番手前がミハイ)。ダメな連中には、「なんだこれは? 貴様、何しとる? もっとしっかり! 遊んでるつもりか? もっとしっかりやらんと、全員丸坊主にするぞ!」と厳しい。近くで箒を手に掃除していたさっきの髭男と目が合うと、ミハイは微笑み、髭男はまた敬礼する。それを見たミハイが、トランペットを吹くと、すぐに、軍曹がミハイの耳を掴んで(2枚目の写真)、「貴様、何しとる?」と言いながら、地面に押し倒し、「一体 何のつもりだ?」と、何度も頭を叩く。それを見た髭男は、軍曹の前まで来ると、「軍曹殿! その子を殴らないで下さい!」と言う。それを聞いた軍曹は、今度は髭男を睨み、「気をつけ! 回れ右! 前へ進め!」と命じ、ある程度離れると、「伏せ! 立て!」を繰り返し、地面に横たわるのと、直立とを何度も繰り返しやらせ(3枚目の写真)、それを見た、ミハイ以外の軍楽隊員は全員が笑う。軍曹は、最後に、「伏せ!」に続いて「ほふく前進」させ、髭男を自分の近くまで這って来させると、「立て!」と命じる。そして、「今度また俺の邪魔をしてみろ、その時はそのヒゲをむしり取ってやる」と強く批判する(4枚目の写真)。

暇な時間になると、髭男〔この映画では、ミハイ以外、誰も名前を持っていない〕とミハイは仲良く一緒になり、新兵がスリングショットをミハイに見せ、「これで、あいつを仕留めたんだ」と自慢する(1枚目の写真)〔「あいつ」とは、マガモのこと〕。ミハイが、スリングショットを取ろうとすると、さっとひっこめ、「一曲吹いてくれたら」と言う。そこで、ミハイは早速トランペットで曲を吹く(2枚目の写真)。その最中に、別の兵士がダブダブの靴の代わりに、「これ以上でかいのは見つからなかった」と言って、兵士用の靴を持ってくる(3枚目の写真、矢印)。ここで、場面が変わり、軍曹が、何なのか不明の部屋の掃除を、軍楽隊員にさせていると、外では、第40歩兵連隊の隊長が、部下全員に対し、出陣の訓示を述べている(4枚目の写真)。「士官、下士官、ならびに新兵諸君! 我が連隊はブカレスト軍総司令部より、ドイツ軍への攻撃を命じられた。今こそ、ナチスの犯罪への復讐を果たすべき時だ。我らが愛すべき首都ブカレストは、遂に解放された! 我々は、占領下のアルデアで同胞たちの自由のために戦い、我らが愛すべき祖国の地からナチスの軍勢を一掃するよう求められている。我々は、勝利を勝ち取るまで、どこであれ、どれほど時間がかかろうとも、ファシストと戦い続ける!」。それに対し、全員が 「ウラー! ウラー! ウラー!」で応じる。「行進準備!」。そのあと、軍曹にも命令が下りる。「当直軍曹! 連隊員に楽器を持たせて正門へ向かわせろ」。軍曹は、軍楽隊員に、「各自楽器を持て。行け!」と命じる。

第40歩兵連隊は、隊長を先頭に、駐屯地の門から出てきて市民の歓迎を受ける(1枚目の写真)。その門の脇で、軍楽隊が演奏をしている。行進も長いので音楽も長く続くが、遂に、髭男がやってくる。髭男は、ミハイの前で停まると、「演奏止めて!」と言い、演奏がストップすると、「彼に吹かせろ」と全員に向かって言う。次に、ミハイに対し 「君が吹け」と言う。ミハイは一人で演奏を始め(2枚目の写真、矢印)、そのままの場所で一人演奏はしづらいので、髭男の後について演奏を続ける(3枚目の写真、矢印)。演奏が単調になったのに気付いた軍曹がすぐに駆け付け、「貴様ら二人、何をしとる?」と言い、ミハイには 「楽隊に戻れ!」、髭男には 「貴様は、隊列へ戻れ!」と命じる(4枚目の写真)。

軍楽隊の宿舎に戻ったミハイを待ち受けていたのは、大勢の隊員。あっという間につかまり(1枚目の写真、矢印)、そのまま倉庫にぶちこまれる。「やったぞ! 倉庫へ連れていけ! 楽器をぶんどれ!」。閉じ込められたミハイが 「開けろ! 開けないと、顔をぶんなぐってやる!」と叫んでも、誰も相手にしない。窓の外で、1人の少年がミハイのトランペットを吹く。「僕の楽器に触るな!」。そう言うと、ミハイは、何かを投げて窓ガラスを割る。そして、その少年は、トランペットを投げ捨てて逃げて行く。すると、背後の方から別のトランペットの音が聞こえてきたので、ミハイは振り向く(2枚目の写真)。そして、何だろうと思って音が聞こえる横の窓の方に行って外を見る。すると、楽団の全員がトラックに乗せられている(3枚目の写真)。軍曹は 「急げ! 早くしろ! よし、そうだ! 早く乗れ!」。そして、トラックは、ミハイを置き去りにしてどこかへ行ってしまう。何とか、倉庫から出たミハイは、荷物と、トランペットを持って、走って行く。

結局、彼がどこに行ったは、次のシーンで、客車の最後部(客車の最後部)に乗っていることから(1枚目の写真)、駅に向かったことが分かる。そこに車掌がやってきて 「新しくご乗車の方々、切符を拝見します」と言ったので、切符など持っていないミハイは、客車の中に逃げて行く。車掌は、「坊主、待て! どこへ行くんだ? おい、坊主! 何をそんなに急いでる?」と声をかけるが無視し、前の方の車両に移動する。すると、軍隊に召集されたが、まだ平服のままの連中がいて、その中の黒髪の男〔あとから出てくる〕が、「この先にはサイカチの森がある。ルパ・ロシエ〔赤壁〕も近いはずだ。俺は、家族を探さないと。難民になって以来、もう1年半も会ってないんだ。昔は俺たちの庭を突っ切るように国境線が引かれていて、井戸が向こう側に残されて水を汲むこともできなかったから、まさにここが国境だったのさ」と話している。そこに、ミハイが現れると(2枚目の写真、ミハイの右が黒髪の男)、別の男が、「おい、このガキを見ろ! 一体どういうことだ? どこへ行くつもりだ?」と訊く。ミハイ:「前線だよ」。「聞いたか? この坊主、前線へ行くんだとよ! 家出でもしてきたのか? 軍の身分証は持っているのか? 吐け!」。結局、別の軍曹が呼ばれ、ミハイは 上着を奪われ、車内の一角に閉じ込められる。何もすることのないミハイは、壁にベタベタと貼ってある、ヒットラーの写真の口髭に、長い髭を描き足して遊ぶ(3枚目の写真)。辺りが暗くなり始めた頃、列車が攻撃を受け、乗客が逃げ出した後で、ミハイも何とか窓ガラスをたたき割り、列車から逃げ出す(4枚目の写真)。

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