トップページに戻る
  少年リスト   映画リスト(邦題順)   映画リスト(国別・原題)  映画リスト(年代順)

Runaway 未来警察

アメリカ映画 (1984)

ジョーイ・クレイマー(Joey Cramer)が小さな役で出ている近未来の警察映画。非人間型のロボットが家事や建設作業を担うようになった社会で、誤作動したロボットを停止させる班を仕切る巡査部長の一人息子を演じている。大ブレイクした『ナビゲイター』の2年前の作品で、初めて映画・TVに出演した作品でもある。映画そのものは、時代遅れで内容も三流。

ジョーイの登場場面は3回。最初の2回は、自宅で。そこでは、口数が多くて、愛らしい少年というだけで、ストーリーとは何の関係もない。映画メインストリームは、ロボットを兵器として悪用しようとする人物との戦い。これにジョーイは、3回目の登場の際に絡む。悪人に拉致され、兵器化に必要なコンピュータ・チップを作る原版と交換するための人質となるのだ。ただ、それでも出番は意外なほど、あっけなく終わってしまう。

ジョーイ・クレイマーは10才だが、雰囲気は12才の時の『ナビゲイター』とあまり違わない。ただ、出番が少ないので、笑顔と、最後の10才にしては危険なスタントが印象に残る程度。あらすじは、登場場面のみ。


あらすじ

映画は、ラムジー巡査部長が配属されているロボット班に、新しい部下としてカレンという若い女性巡査が加わるところから始まる。最初の事件は、トウモロコシの収穫用ロボットの暴走だったが、2つ目の事件は、家事用ロボットが主婦他2名を殺害し、まだ家の中に赤ん坊が取り残されているという緊急事態下での任務。無事に赤ん坊を救出し、カレンを連れて家に戻ると、テレビ中継を見ていた(1枚目の写真)息子のボビーが、「すごかったね」と飛びついてくる。カレンに紹介され、「知ってる。新しいパートナーだよね。テレビで見たよ。でも、外にいたでしょ。ホントは一緒に入りたかったんだ」。口数の多い子だ。今度は父に、「かなり、怖かったね。全部見てたから。あの父親 なぜいなくなったの? 自分の赤ちゃんの無事も確かめずに」。「さっき、そのことを話してた」。「絶対変だ。逮捕すべきだよ」(2枚目の写真)。ここまで話が進んだところで、家事ロボットのロイスが登場し、「就寝時刻を 正確に1時間45分過ぎていますよ」と警告。「ロイスったら」とボビー。「今日は平日なので、明日は学校があります」。「分かってるよ、ロイス」。「おい、ロビー、ロイスの言う通りだ。寝なさい」。因みに、ボビーの母は2年前に交通事故で死亡し、替わりに、家事用ロボットのロイスが面倒を見ている。ロイスは、2枚目の写真の左端に写っている自走可能な機械式ロボット。
  
  

カレンが帰った後、ロイスから「ボビーの部屋で電圧の上昇があります」と報告された父は、さっそく調べに行く。布団をめくると、案の定、中ではロビーが恐竜の豆知識を聴いていた。「さあ、怪獣君、消灯だぞ」。「ねえ、パパ、あの人 まだいるの?」。「いいや、帰った」。「すてきだね。好き?」「当然だろ。パートナーだからな」。「結婚してるの?」。「知らんな」。「指輪なかったよ」(1枚目の写真)。「そんなとこまで見てるのか」。「再婚したって、絶交なんかしないから」。「だけど、もう寝ないと、お前とは絶交だぞ」。ここで、ようやくボビーは横になる。それでも、「ねえ、パパ、ホントに怖かった?」。「ホントだとも」。「血とか弾丸あったんだよね?」。「怖かったんだろ?」。「僕が? まさか」。「これっぽちもか?」。「うーん、少しだけ」。エクボが深い(2枚目の写真)。「それでいいんだ」。「もう、大丈夫だよね?」。「その通り。大丈夫だ。お休み」。人懐っこい感じがよく出ている。
  
  

その後、先ほどの殺人事件は、コンピュータ技師の連続殺人、殺人用超小型熱誘導ミサイル、ロボットを凶器に改造するコンピュータ・チップなどが登場し、複雑な様相を呈してくる。そしてその怪事件の首謀者としてルーサーという極悪人が浮かび上がる。ルーサーがホテルにいるとの情報で一網打尽にしようとするが、逆に、数名の警官が殺され、カレンには不発の超小型ミサイルが刺さってしまう。決死の覚悟でミサイルを抜き出すラムジー巡査部長。疲れて帰宅した父を迎えたボビー。「パパ、テレビ見たよ」。「そうか?」。「うっかり言っちゃったんだよね」。「うっかりって?」。「パパの言葉。『使っちゃいけない』と言ってるでしょ」。「ああ。それはだな…」。「分かってるって。あの人が心配だから、つい言っちゃたんだよね」。「そうだが、言い訳にはならん。あのな…」。「二度と言わない、だけでいいよ」。「そうする」。「あの人、今夜来た?」。「帰っちゃったな」。2人とも笑い出す(写真)。因みに、父が息子に使うのを禁じた言葉は「fucking」。今なら、普通に使うので、30年という時の流れを感じてしまう。
  

ルーサーは、ラムジー巡査部長にコンピュータ・チップの原版を奪われ、仕返しにボビーを拉致し、チップと交換に返すと電話してくる。父が、一人で呼び出されたのは、最も嫌いな建設中の超高層ビル。何せ、極めつけの高所恐怖症なのだ。恐る恐る作業用のエレベータ〔ドアがない〕に乗り40階近くまで上昇。そこでは、ルーサーが息子を人質にしていた(1枚目の写真)。「解放しろ」。「いいだろう」。奇妙にもすんなり解放するルーサー。父は、エレベータに乗るよう指示する。「パパといたい」。「エレベータに乗るんだ」。そんな父を見上げるボビー(2枚目の写真)。
  
  

ボビーのエレベータが降り始めると、ルーサーが本性を現す。そして、ボビーが1階でエレベータを降りると、毒グモ・ロボットが待ち受けていると明かす。父は、必死でボビーに向かって叫ぶ。「エレベータを止めるんだ! ボタンを押せ!」。しかし、どうやっても止まらない(1枚目の写真)。すると、如何にもサディストっぽく、ルーサーが話す。「奴らが殺すところを見たことあるか? 凄まじいぞ。強酸をかけるんだ」。下にうごめくロボットを見下ろすボビー(2枚目の写真)。彼には、恐ろしさが伝わっていない。
  
  

その時、後を追ってきたカレンが1階に現れる。カレンは、1階に着く寸前のエレベータに飛び乗ると、ロビーをエレベータの天井に押し上げ(1枚目の写真)、自身もクモに襲いかかられる前に、天井に登る。そこからエレベータ用の鋼トラス組の柱を2人でよじ登る(2枚目の写真)。2人とも自分でスタントをこなしているように見える。
  
  

目論見が失敗し、怒り狂うルーサー。しかし、最後は、高所恐怖症を克服した父の決死の活躍で、下降途中のエレベータからルーサーを1階に突き落とし、毒グモ・ロボットの餌食にさせる。ボビーたち2人が逃げた2階でエレベータを降り、ボビーを抱き締める父(1枚目の写真)。カレンと3人は、恐ろしげに1階の惨状を見下ろす(2枚目の写真)。後日談ではあるが、父とカレンは将来結婚するに違いないことを示唆して、映画は終わる。
  
  

     J の先頭に戻る                    の先頭に戻る
     アメリカ の先頭に戻る               1980年代 の先頭に戻る

ページの先頭へ